夫婦生活の改善には聞く力も大切です

妻たちの多くが、「うちの主人は、私の話をぜんぜん聞いてない」とか「右の耳から入って、左の耳から抜けてしまう」などとグチをこぼしています。夫たちの多くが、「妻と二人きりになっても話題がない」とか「家には仕事の話をしたくないが仕事以外に話すことがない」などと語っています。これらのセリフは、そのままセックスに置き替えて理解すべきでしょう。

妻の「話をぜんぜん聞いてない」というのは、「私のセックスに関する希望を聞いてない」「どこを愛撫して欲しいか聞いてくれない」と理解することができますし、「左の耳から抜けてしまう」とは、「もっとここを重点的に愛撫して欲しいというときに、スルーしてしまう」という不満の現れです。つまり、性感帯を知って欲しい、攻めて欲しい、と言っているわけです。夫の「家に仕事を持ちこまない」という考え方は、「家ではセックスしたくない」という意味です。つまり、コミュニケーション不足に関するグチは、すべてセックスのグチなのです。それをきちんと受け止める「聞く力」が必要です。

会話がうまくいかないのは、セックスがうまくいかないから

相手が話を聞いてくれないなどの不満の裏には、さまざまな理由が隠されています。過大な要求をするとか、高圧的な態度をとるとか、話し方が気に入らないなどなどです。こうした不満を持つケースでは、必ず性生活においても同様の不満を抱えています。夫も妻も相手に対して「聞いてくれない」と不満を持つのは、ベッドにおける要望を「聞いてくれない」からです。つまり、夫婦生活がうまくいっていないときに、コミュニケーションの不満を覚えるのです。

こういうときに問題となるのは、相手が話をしないのは「私を嫌っているからだ」「愛情がさめたからだ」と勝手に決めつけてしまうことです。こうした小さなミスコミュニケーションが、結果として離婚に発展してしまうことは少なくありません。離婚原因の第1位は「性格の不一致」であるといわれますが、これはコミュニケーションの失敗にもとづく「性の不一致」に他なりません。夫婦においては、相手が性に関してどんな希望を持っているのか、期待をしているのかを、きちんと聞く力が必要です。

聞く力は、相手と同じ耳を持つこと

誰でも人が話していればそれを聞くことができますが、相手の感情を正確に読み取れるかどうかは聞き手次第です。人が話した内容は、聞き手の脳の中で別の話にすり替えられてしまうことが少なくありません。それゆえ、夫婦が正しいコミュニケーションをとるためには、相手と同じ耳を持つことが大切になります。相手の思考を読み取る力ともいえます。

そこで大切になるのが、愛撫です。愛撫といっても性器をまさぐることだけではありません。キスをしたりハグしたり、肩に手をかけたり身体を寄り添ったり、軽いボディタッチも含まれます。実はこうした軽い肉体接触も、とても重要なのです。身体の反応を感じ取れれば、次にどうして欲しいかが分かります。今まで気づかなかった性感帯を発見することもあるでしょう。そうしたことの積み重ねによって、「夫(妻)はよく話を聞いてくれる人」という評価が生まれるのです。

配偶者との会話に関する不満やグチは、性生活についての不満と直結しています。相手の気持ちを理解するために「聞く力」を身につけて、良好な性生活を取り戻しましょう。